【すだれ】と【よしず】の違いは?
2023年5月、日中は25℃程度になる日も増えてきました。
日差しがあると、かなり汗ばむ陽気です。
この季節になると、ホームセンターの店頭には
【日よけ】商品がたくさん並びます。
さて、住宅に設置する日よけの代表格といえば
昔から【すだれ】と【よしず】があります。
よく似た商品なので分かりにくいのですが、
やっぱり違いがあります。
今回は、【すだれ】と【よしず】の違いについて
ご説明したいと思います。
すだれとよしずの違いは、
【素材の向き】と【使う場所】と【設置方法】です。
すだれ・・・素材がヨコ向き・屋内や軒下で吊るして使います。
よしず・・・素材がタテ向き・屋外や軒先で立てかけて使います。
下の画像では、左側がすだれ、右側がよしずです。
違いが分かるかと思います。
【すだれ】は漢字で「簾」と書きます。
昔は、「御簾(みす・ぎょれん)」と呼ばれ、
細く綺麗に整えた竹を使って作られていたようです。
貴族など高貴な人の邸宅の、部屋の間仕切り・目隠しとして
使われる「吊るしの建具」だったそうで、
確かに歴史の本の挿絵などで見たことがあります。
現在、一般的にすだれとして販売しているものは
素材として【葦(あし、よし)】を使ったものです。
手頃な価格であり、中国製のものが多く、
有名な産地にちなんで「天津すだれ」と呼ばれています。
元々は屋内用の間仕切り・目隠しだったわけですが、
手頃な価格なので毎年買い替えてもいいということで
屋外に近い位置で日よけとして使われるようになりました。
【よしず】は、天津すだれと同じく「葦」でできています。
ただ、すだれよりもサイズが大きいのが特徴です。
葦は、全長2m以上にまで育つイネ科の植物なので
大きいものはかなりの太さに育ちます。
太いので、すだれのように吊るすよりは、
タテに使っても中折れしにくく自立します。
また、太いだけに耐久性もありますから、
屋外に置く日よけとして使われるようになりました。
このような違いのある「すだれ」と「よしず」ですが、
購入時に気を付けていただきたい点があります。
すだれもよしずも、製品のサイズは、
①素材の葦の長さ×②編み込んだ本数分の長さで
表示されます。
すだれは葦がヨコ向き、よしずは葦がタテ向きになるので
サイズ表記が逆になってしまうのです。
すだれ・・・①吊るすときの幅×②天地方向の長さ
よしず・・・①立てかけた時の高さ×②左右方向への長さ
最後に、すだれとよしずの便利な使い方をご紹介します。
【すだれ】は、別売りの巻上機を取り付けると、
ロールスクリーンのように使用できます。
天然素材を窓辺に取り付けてお部屋の雰囲気作りにもなります。
木陰のような日陰を作り、風通しのよい目隠しとして
実用的な商品ですから、ぜひ使ってみてください。
【よしず】は、日のあたる窓を覆うように立てかけてください。
最近はヒサシや軒の無い住宅も増えていますが、
日陰を作るだけでどれほど涼しく感じるかお試しください。
さらに、よしずに水を掛けると気化熱で周囲の温度が下がります。
通り抜ける風は温度が下がり、お部屋に涼やかな空気を運びます。
昔から愛用される天然素材の日よけ、すだれとよしず。
ぜひご利用ください。