便利な道具でカンタン炭おこし!!

2012年の夏も暑かったですね・・・。 9月になりましたが、まだまだお天道様の下では汗だくです。 でも、夕方には段々と涼しさも感じるようになってきました。

この時期こそ、やりたくなることがあります。

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さて、みなさん。突然ですが、 バーベキュー(のような事)はしていますか? 画像はダッチオーブンという鍋で調理しているところです。 

男子たるもの、非日常的なイベントには心躍らずにいられません。 四捨五入すると40歳の私も例外ではありません。 外でメシを喰う。ただ、それだけで楽しいんです。

ですから、私は時々、突発的に庭に出て、 「バーベキュー」と呼ぶ、要は「焼肉」をします。 あまり家族はノッてきませんが・・・。  

夕方になって涼しさを感じるようになるこの時期。 私にとっては外メシのベストシーズンなわけです。ということで、 炭で火を起こして、ビール片手にスタンバイしますか・・・。     

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自らバーベキューをした事のある方は分かると思いますが、 バーベキューグリルなどを用意するにあたり、最大の難所は 炭おこし(火おこし)だと感じると思います。

だからこそ、世の中には着火剤や送風機などの便利な 炭おこしグッズがあるんですが、それでも火が安定するまでは 炭とにらめっこなので、「ノンビリ」とはいかないものです。

ガスバーナーを使ったり、ウナギ屋さんよろしく 団扇をパタパタ。ムキになってうおりゃぁぁぁ! 結局汗にまみれて火をおこすようになってしまう・・・。 

せっかくの休みに、真剣になって炭をおこすのも 面倒だなーと思って敬遠しちゃう方も多いのでは? でも、実は「ノンビリ」炭をおこせちゃう便利なモノがあるんです。      

それがこちらです。私は2種類使っています。 左は「火起こし達人」という商品。右が「炭火起し器」という商品です。 どちらも、「煙突効果」による空気の流れで火起こしができるんです。

でも、「煙突効果」とは? 

煙突状の筒の内部で火を焚き、内部の空気を高温にすると、 密度が下がり燃焼ガスとともに上方に動きます。 同時に下部の空気口からは新しい空気が煙突内に流入します。

つまり、この下から上へという空気の流れが勝手に生まれることで、 常に新鮮な空気が供給されて炭の燃焼を助けてくれるんです。 要は、団扇で炭火をあおぎ続けてくれてるという状態になるんです。    

火起こし達人はご覧の通り中は空っぽ。金属製の「ただの筒」です。 作っている方には失礼ですね汗。でも、このシンプルさってスゴイ。 上下に開いた数個の穴が空気の流入口になるんですね。

新聞紙と割り箸数本で着火すれば、炭の火起こしができる! というのが、この商品の特徴です。本当?と思ってしまいますが、 実際私も経験してます。本当に炭がおきるんですよ。 

でも、私は心配性なので、新聞紙と割り箸だけだと、十分に炭に 火が移る前に消えてしまうんじゃないかなぁと思い、着火剤を使ってます。 ということで、実際にやってみましょう。    

以前に使用したチャコール着火剤が余ってたので使います。 このチャコール着火剤は、普通は大きなブロックの状態のまま 使うんですが、筒の中に入らないのでちぎって使います。

新聞紙で適当にくるんで、筒の中に入れます。 火が長続きするように、少しギュッと硬めに握ります。 あと、筒の途中で引っかかるように、大きめの玉状にします。

こんな感じで詰め込みます。下に空間をすこし開けておきます。 丸い空気口から空気が筒の中に入るようにするためです。 着火しやすいようにこの空気口からピョコッと新聞紙を出しておきます。    

上から炭を入れます。前回友人が持ってきてくれて残った練炭を使いましょう。 中心に穴があいているタイプなので、下から上と動く「煙突効果」の 空気の流れを邪魔しないよう、穴がタテになるように詰め込んでいきます。    

あとは、バーベキューグリルの火床の上に筒を置けば準備OK。 準備自体は単純明快。    

では、着火!・・・を幼稚園生の娘にやらせてみます。 最近は子供の火遊びによる痛ましい事故・火事が続いたことから、 ライターにはCR(チャイルドレジスタント)機能が付いています。 

CR機能付ライターでは、子供の力では着火できません。でも、 今回の画像のモノは以前のチャッカマンなので子供でも点けられます。 そこで、親がいないときには絶対に触らないことを強く教え聞かせます。

事故回避の為CR機能は有効ですが、今回は子供の教育も兼ねて あえて火を付けさせます。火は便利だけど、熱くて危険でもあるということを 幼いうちに覚えさせておきたいと思います。    

最初はモワモワ~ンと煙が出てきます。新聞紙が燃えているところですね。 子供たちは、「消防車きちゃうよ!」と若干焦りだします。大丈夫大丈夫。 ほんの2~3分だけ、ご近所さんにも目をつむってもらいましょう。    

では、もうひとつの火起こし「炭火起し器」も使います。 これは、底に目皿があるので、ガンガン炭を詰め込めます。 この形状のおかげで、ガステーブルなどでの炭起こしも可能です。    

下部は筒が二重になった状態の独特の形状をしています。 「デュアルパイプ構造で効率よく着火」といった文句が 商品のパッケージに書いてあったと思います。

たしかに、下部から空気を取り込みやすい形状をしています。    

炭を詰め込んでみた様子がコチラ。 こちらの炭は、昔から愛用している「岩手切炭」です。 火付き・火持ちがいいのでずっと使っています。

音も魅力の一つです。備長炭ほどではないですが、 パキキッとかチチチッという小さな音が鳴ります。 ゆっくりと時間をすごす時にはとても良いBGMです。

難点といえば、時々爆ぜる(はぜる)事でしょうか。 バチッ!という音と共に火の粉が飛んでくることがあります。 個人的にはこの爆ぜる音も火起しの醍醐味なんですが・・・。

内部に水分があると熱で膨張して爆ぜるようなので、 軽く温めて水分を逃がしてから火をつけると良いそうです。 面倒でそこまで準備しませんけどね・・・。    

ご覧のように底が見えるような状態で炭を詰めれば、 煙突効果で生まれる上昇気流がスムーズに流れます。 炭を詰める時は縦方向の空気の流れをイメージしましょう。    

練炭よりは火付きがよくないので、少し長めに火を当てないと しっかりと火がおきないので、チャコール着火剤のカケラの上に 余りもののジェル状着火材をたっぷり掛けて火をつけました。   

あとはその火の上に筒をのせるだけでOKです。 こちらもモワモワーンと煙が上がり始めます。でも、 ジェル状着火剤の火なので、新聞紙ほどの煙は出ません。    

ちょっとわかりにくですが、上方に向かって空気が流れ出し 筒の上部はゆらゆらと空気が揺らめいています。

さてさて、2本の火起し道具で炭起しをはじめましたが、 あとは・・・終わりです。 炭が起きるまで特別手を加えることはありません。

着火剤+炭だけだったら、団扇であおってバタバタと動き回る 必要がありますが、この道具があれば、この状態で待つだけ。 時間にして2~30分くらい、ボケーッとしてればいいんです。    

まぁ、いくらのんびりといっても30分も手持ち無沙汰では しかたないので、虫よけキャンドルに火を灯したりします。    

10分くらい経過したので、練炭のほうを覗いてみると・・・ おおー、下のほうが高温で赤くなっているのが見えますね。 炭も一部分が白くなり始めています。    

岩手切炭も同じ様な感じですね。 下の方が赤くなり、炭も白くなり始めました。 この段階では、ほとんど煙も出ていませんね。    

炭が「使える状態」になるにはまだ時間が掛かります。 少し薄暗くなってきたので、ガソリンランタンに火を灯します。 独特のシュゴーッという音が・・・いいですねぇ。    

20分ほどでこんな感じになりました。 白い部分がだいぶ上までまわってきましたね。 もう少し、全体が白くなるまで待ちたいところです。    

調理にベストな炭の状態は、「白くなった状態」です。 よく、炭から炎が上がった状態で調理している人を見かけますが、 あれだと食材の表面を焦がすだけで中に火が通りません。    

さぁ、30分ほど経ってかなり炭も白くなりました。 頃合かなーとおもったら、火バサミで筒をつかんで 上に持ち上げます。(火傷しないように注意!) 

すると、このタイプは底が抜けているので、 下から白くなった炭がズルズルと出てきます。    

あとは、バーベキューグリルに炭を並べて完成です。 上方に空気が流れて炭が燃焼するように縦に並べます。 また、炭同士は寄り沿うようにして、熱が逃げるのを防ぎます。

グリルに炭を置く時、全体に炭を配置してしまうと、 グリルのどこに食材を置いても「強火力」になってしまいます。 炭は一ヶ所にかため、火の強いゾーンと弱いゾーンを作りましょう。    

切炭もいい感じに赤々と燃えています。 このタイプの火起し器は、ハンドルをつかんで筒を寝かし 焼けている炭をあけます。    

こちらのグリル(焚き火台)は、下が網で熱が逃げやすいので、 切炭の赤々とした色も消え、すぐ白い炭になります。 炭を一ヶ所に集めて、燃焼を続けさせます。    

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ということで、これで炭起しは終了です。 どうです?簡単だと思いませんか? 後は食材を調理してバーベキューを楽しむだけ!!  

火起しにアタフタする感じがないと、本当にのんびりと 時間をすごすことができます。

  ・・・とそこで、気になる道具のお値段なんですが、 

ゆったりとした時間を生み出してくれる便利な道具が、 なんと驚きの価格なんですよ。

火起し達人は700円程度、炭火起し器だって1600円程度! どうです?バーベキューをゆっくり楽しみたいなら、 買って損はないと思いますよ! 

ちなみに、各アウトドアギアブランドから様々な火起し道具が 発売されています。チムニースターターとかチャコスタとか 色々な形状・名前・幅広い価格で売っています。 

性能の差はあるでしょうが、基本的には全て煙突効果で 炭をおこすものです。私が今回ご紹介した2種類は、 世の中でもお手ごろな商品です。お試しあれ!!  

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ここまで書いて終わりにしてもいいんですが、 せっかく最初にダッチオーブン加熱中の写真を載せたので どんな料理を作ったか、ちょっとご紹介。       

洗ったおコメと水を入れて、適当に塩コショウ。 そしてまた適当にコンソメ投入。細かめに切った にんじんとジャガイモも生のまま投入。

適当にちぎったウインナーも放り込んで、 カレー粉も目分量で適当に投入。 最後にバターをひとカケいれたらフタをします。    

あとは、火にかけるだけ・・・です。 フタの上にも炭を載せて上下から加熱します。 周りにカレーの匂いが漂いだして、湯気がシュッシュッ。    

頃合を見てフタを開けてかき混ぜ、またフタをして蒸らします。 そしたらできました。適当カレーピラフ(おこげつき)。 ちょっとカレー粉が少なかった。子供達からはブーイングでした。    

最後は、まだ赤く熱をもったままの炭の処理方法です。 火消しつぼがあれば、空気を遮断して火を消すことが出来ます。 火がついたままでは安心して眠れませんもんね。

水を掛けたりせずに、火消しつぼで消した炭は、 再度火が付けられます。再利用できるから、環境にやさしいんです。 意外と火付きもいいので、重宝するんですよ。      

だいぶ暗くなってきました。 今日も楽しい外メシでした。 みなさんも是非どうぞ。

この記事がどなたかのお役に立てば幸いです。