頭をナメてしまったビスを抜くには・・・その3

 

 

さてさて、ビスの抜き方をご紹介して

今回で3回目、最終回になります。

以前の内容は、その1・その2をご覧ください。

   

 

その1では電動工具の特性を利用して、

その2では、手工具の特性と液剤の効果で

潰れかかったビスを抜く方法をご紹介しました。

   

 

2回とも、ナメてしまって潰れかかったビスの頭の

溝に対してどうにかプラスドライバーの刃先を

食いつかせてビスを回すという方法でした。

   

今回の記事では、その溝は使いません。

ビスを抜く為に改良されたある工具を使って、

溝が潰れかけた、あるいは潰れたビスを抜いてみます。

   

 

実は私もこの工具を使ったことがありませんでした。

噂には聞いていたんですが、大抵は貫通ドライバーで

事無きを得ていたものですから。

   

 

今回記事を書くにあたり、購入して使ってみましたので

ご紹介したいと思います。

  

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今回の方法は、ナベビス・トラスビスなどの、頭が露出している

ビスに対して効果のある方法です。

ナベビスなどの形状の違いは、その1でご紹介してます。

   

こちらが、ナベビスですね。

頭の部分は、お鍋をひっくり返したような形状ですね。

   

こちらは、トラスビス。

ナベビスよりも、緩やかに盛り上がっていて、高さも抑えられています。

   

 

ということで、木材の面からビスの頭が出ている状態のビスで

ネジ頭の溝の状態はお構いなしに、抜き去る方法なのですが・・・

   

こちらを使います。見た目は・・・ペンチ・・・?

はい。ペンチです。もちろん、ただのペンチではありませんけど。

   

こちらは、「ネジザウルス」という工具です。

   

 

一般的なペンチは、つかむ部分にスベリ止めとして

「ヨコ溝」が切ってあるんです。

釘を引き抜いたりする事ができるのは、この溝のおかげです。

   

 

でも、ネジザウルスの場合は・・・

   

ご覧のように、「タテ溝」が切ってあるんです。

つまり、横方向への抵抗を増やして(横にすべりにくくして)ある

形状なんですね。しかも・・・

   

そのタテ溝は刃先まで見えていて、空間があります。その空間は、

ビスの頭を抱え込めるように、すこし丸みを帯びています。

   

実際にナベビスをつかんでみると、想像以上のグリップ感です。

グッと加えこんだ感覚が手に伝わります。

普通のペンチでは、滑る感覚が強くて、回せそうにありません。

   

 

じゃぁ、実際にやってみるか・・・

   

板材にネジザウルスの刃先を軽く当ててます。

回しやすいように手をひねった状態で、ビスの頭をくわえます。

そして・・・

   

グリッと手首をかえします・・・回ってる。うん、回ってる。

滑ってしまうような感触はありません。

   

 

女性だと握力が弱くて滑ってしまう可能性もあると思いますが、

一般的な成人男性の握力があれば、問題なく回せると思います。

   

 

ひとひねりで180度ほどまわるので、じっくりじっくり、

グリッグリッを回していくと・・・

   

はい抜けました。結構あっさりでした。

このネジザウルス、メディアでの露出も多かった商品ですが、

名ばかりのチャラいヤツではありませんでした(失礼)。

   

 

タテ溝の下には、ヨコ溝も切ってるから、

普通のペンチのような使い方もできる。

これ、便利かも・・・。

   

 

ただ、この後トラスビスでもやってみたんですが、

意外とつかみにくかったんです。

   

鍋ほど盛り上がっていない形状だから、

くわえようとすると滑ってしまいます。「縦方向に」です。

   

「回す」為の「横方向」へは滑らないんですけどね。

 

縦に滑らないように、ずっと木材の方向に押しつける力を与えながら、

回す必要があるので、やりにくいですね。

   

ナベビスでこそ、ネジザウルスは本領を発揮するのだと思います。

   

 

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番外編というわけではないのですが、

おまけです。

   

ネジザウルスは、頭が露出したビスでこそ使えると書きました。

当然、皿ビスは木材の中にもぐりこんでしまうんですが、

微妙に締めつけきっていない、写真のような状態だとどうなんだろう・・・

   

 

ためしに皿ビスを、少しだけ角が見えた状態にしてみて、

ネジザウルスでつかめるのかやってみると・・・

   

あらら。つかめる。

しかも、トラスビスよりもかなりしっかりとつかめる。

このグリップ感は、ナベビスと同等、いや、それ以上か・・・?

      
ということは・・・

   

抜けちゃいました。

皿ビスでも、頭のエッジが少しでも見えていれば、

ネジザウスルはくわえてしまうのです!

   

 

ただし、画像のように、木肌にかなり傷をつけてしまいます。

この点だけは注意して下さいね。

まぁ、キズよりもビスの抜けた穴の方が気になりますけどね。

   

 

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ということで、3回にわたってビスを抜く方法をご紹介してきました。

いかがでしたでしょうか?

   

 

 

この3回は、「木材×ビス」というシチュエーションを想定して

記事を作成しました。他にもいくつか方法がありまして・・・

   

 

ビスの頭の溝が潰れた部分に鉄鋼ドリルで細い穴をあけて、

専用の先端パーツである「逆ネジのビス抜き(エキストラクター等)」で

抜き去る方法なんかもあります。

   

さらに、ナベビスの頭の部分に金鋸(かなのこ)で

一文字の溝を切って、マイナスドライバーで回す、

なんていう方法もあります。

    

これらはちょっとマニアックなので、

今回はご紹介しませんでした。

   

また、「金属×ボルト」といった状況であった場合には、

またさらに違った方法があります。

   

 

潤滑剤で有名な「クレ CRC5−56」を吹き付けて

ネジ山部分に浸透させてから回すとか、

   

 

コツコツと叩いて振動を与えることで、

抵抗が減って回しやすくなるとか。

 

いろいろと知恵はあります。

   

 

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もし、頭をナメてしまってビスが抜けなくなって困ったら、

ぜひぜひ1~3の記事を参考にして下さい。

   

また、足を運んで下さるのであれば、店頭の係員に聞いてみて下さい。

ホームセンターの従業員として、担当者はいろいろと

知恵と道具を知っています。きっとお手伝いできるはずです。

   

 

 

この記事が、どなたかのお役にたてば幸いです。